新世紀を迎えるにあたって、富野由悠季が用意したひとつの回答、それが『ブレンパワード』である。「いまの大人たちは子供たちみんなを『親なし子』にしてしまったのではないか?」そんな富野の焦燥感から生まれたこの作品には、「リクレイマー」の両親を持ち自ら親を捨てた伊佐未勇と、幼い頃に両親を亡くしたブレンパワードのパイロット宇都宮比瑪という2人の『親なし子』が主人公として登場する。時は近未来、突如として深海から浮上した謎の遺跡「オルファン」は、生体エネルギーを吸い取りながら宇宙へと旅立とうとしていた。同時にプレートからリバイバルする「アンチボディ」も現れ、国連はオルファンに反発するアンチボディ「ブレンパワード」を使って浮上を阻止しようとする一方、「リクレイマー」となり、ともに宇宙へ旅立とうとする・・・。21世紀を迎えたいまこそ、改めて見なおしてみたい作品だ。
2024-07-17 15:30:02,最后更新于 4月前